チャシ跡に設置された説明板
沙流川の段丘突出部に造られた面崖式チャシ
所在地
北海道沙流郡平取町字二風谷25(二風谷ダム管理事務所の北東)
形状
面崖式チャシ
現状・遺構等
遺構等:説明板
満足度
-----
訪城日
2008/10/19
歴史等
「ポロモイ」とはアイヌ語で、ポロ=大きい、モイ=淵という意味で、
その名の通りモイ地形に接した段丘突出部に造られた面崖式チャシで、
このポロモイチャシは鮭の遡上を見守る監視小屋の性格が強いのではないかという指摘がある。
二風谷ダム建設工事に先立って発掘調査が実施されたところ、ポロモイチャシは2本の弧状の濠で区切られていて、A濠とB濠の間には約1.
6mの橋状に残っている部分があった。A濠の内側には土塁がめぐらされて、土塁上には柵列の跡と見られる15個の柱の穴があった。
また、A・B郭ともに建物の跡が確認され、A郭の建物跡には炉の跡もあった。B郭には足高倉の跡と思われる4個の柱の穴もあった。
これらのことから、A郭とB郭は性格や機能がそれぞれ分かれていたと考えられる。
『「現地説明板」、「沙流川歴史館展示」、「沙流川歴史館パンフレット」より』
現況・登城記・感想等
ポロモイチャシは二風谷ダム建設のために全く壊滅してしまい、説明板が設置されているだけだ。
かつては二風谷遺跡(現ダム管理事務所辺り)の両端にユオイチャシとポロモイチャシの2つのチャシ跡があったようで、
ダム建設にあたっては裁判でももめたらしいが、別の場所に造るとか、何とかならなかったのだろうか(怒)?
尚、二風谷には「アイヌ文化博物館(400円)」の奥に「沙流川歴史館(無料)」があり、ユオイチャシ、
ポロモイチャシや二風谷遺跡等々の説明や発掘調査の様子や模型が展示、
さらにはテレビ画面による紹介等々があるので入館するのもいいかと思います。
(2008/10/19訪れて)
ギャラリー
ユオイチャシとポロモイチャシの位置
ポロモイチャシは、二風谷ダム建設のために壊滅してしまった。かつては二風谷遺跡(現ダム管理事務所辺り)
の両端にユオイチャシとポロモイチャシの2つのチャシ跡があった。
裁判でも、もめたらしいが、ダムを別の場所に造るとか、何とかならなかったのだろうか(怒)?
面崖式チャシ(沙流川歴史館展示写真より)
ポロモイチャシはその名の通り、モイ(淵)地形に接した段丘突出部に造られた面崖式チャシだ。
A郭とB郭(沙流川歴史館展示模型を)
2本の弧状の濠で区切られていて、A濠とB濠の間には約1.6mの橋状に残っている部分があった。
A濠は長さ30.7m、上幅2.5~3mのU字形。
発掘調査(沙流川歴史館展示写真より)