ライン川の川中島に建つプファルツ城、背後の山上にグーテンフェルス城
ライン川の中洲に築かれたより厳しく通行税を徴収するための税関城
ドイツ語名
Burg Pfaltzgrafenstein
正式名称
プファルツグラーフェンシュタイン城
所在地
ラインラント・プファルツ州カウプ(Kaub)
現状
博物館(カウプから約30分おきに渡し船あり)
歴史等
バイエルン王ルートヴィヒ4世は、ライン右岸のカウプの町とグーテンフェルス城(カウブ城)で、
ライン川を通過する船に通行税を課していたが、より厳しく通行税を取り立てるために、カウプの町の目の前の中洲に、1326年、
五角形の塔の建築を開始し、翌年完成した。
1338~42年に搭を取り囲む城壁が増設され、1607年には南端の稜保とアーケード内部が増設された。
1714年、城はバロック調に改修され、現在目にしている外容が整えられた。
もともと戦闘等のためではなく、徴税のための城であったため、プファルツ城は、その後も戦闘は経験せず、徴税基地としてのみ機能していた。
1866年の普墺戦争以後は、ライン川での徴税の必要もなくなり、1960年代までライン川航行の船のための信号塔として利用された。
『現地購入ガイドブック他参照』
現況・感想等
バッハラッハ港を出ると間もなく、ライン川の中洲(岩礁と言った方が正確かも)に軍船のような姿をした城が見えてくる。
プファルツ城である。
ガイドブックなどには「プファルツ城」となっているが、正式には「プファルツグラーフェンシュタイン城(Burg
Pfaltzgrafenstein)」というべきだろう。
中核は5角形で6層の大塔、そのまわりには船のような形をした外郭があり、狭間や石落としを備えた木造りの防御施設が確認できる。
船の形をしているのは、単なるデザインではなく、水害氷害対策ということである。ライン川が異常に増水して激流になったときでも、
流木などで城壁が突き崩されないようにするためである。
レンガ色と漆喰で塗りこめられた白い城壁の高さは12mあるといい、黒い屋根との色の対比が面白い?珍しい?
こんな激流のど真ん中にあるが、現在、内部は博物館となり見学が出来るらしい。カウプの町から約30分おきに渡し船が出ていて、
5分ほどで中州に渡れるそうだ。
(2010/09/17、ライン川クルーズにて)
ギャラリー
ライン川クルーズ ~Wクリックにて拡大画面に~
ライン川下りは、終点のケルンまで延々と続くが、旅行社のパック旅行によるライン川クルーズは、
リューデスハイムから乗船し、ザンクト・ゴアで下船するのが一般的なようである。そして、この間が、最も見どころが多いようで、
城も密集している。
前方にプファルツ城が
バッハラッハ港を出ると間もなく、ライン川の中洲(岩礁と言った方が正確かも)
に軍船のような姿をした城が見えてくる。プファルツ城である。川の水を見ても、この辺りは、かなり急流であるのがよく分かる。
背後にはグーテンフェルス城が
向こう岸はカウブの町。その背後の山上というか岩壁の上にグーテンフェルス城が見える。
あっという間に!?
この辺りは流れが速く、
城が見えたかと思うと1~2分ほどで通り過ぎてしまうので写真を撮る時には気をつけましょう。