当地の土豪岡部氏の本拠地
所在地
静岡県藤枝市仮宿字城山
形状
山城(標高100m、比高80m)
現状・遺構
現状:山林
遺構等:曲輪、土塁、竪堀、碑、説明板
満足度(10点満点)
4点
訪城日
2008/02/01
歴史等
朝日山城は潮山(標高202m)の支峰朝日山(別称牛伏山標高100m、比高80m)の頂上部を中心に築造された山城である。
この山裾は土豪として活躍したとされる岡部氏の本拠地と伝えられることから、本城は室町時代の初め頃、
この岡部氏が築いたものと云われている。
岡部氏は藤原南家乙麿の後裔で駿河権守清綱の頃、京へ帰らず岡部に土着したと思われる。
城は山頂の神社境内裏に舟形で土塁によって囲まれた一曲輪を中心として、ここから東に向けて階段状に曲輪を配置する。その他、空堀、
堀切や南曲輪、西曲輪、山下曲輪、水の手等によって構成されている。
『現地登城口、三の丸跡説明板より』
現況・登城記・感想等
朝日山城の登城口へは、国道1号「仮宿」信号を西へと県道81号に入る。500m程進み藤枝バイパスをくぐると、
そこからは北西1kmほどである。そこからは案内板に従って行けば、朝日稲荷神社前の広い駐車場へと着く。他に山の南西にも登城口がある。
城は、頂上部にある神社の社殿裏の一曲輪を中心に塁段になっているが、その中で一曲輪は、周りを巡る土塁や、
腰曲輪等かなり良好に残っている。
しかし何と言っても、この城跡の最大の見所は、広くて深い大規模な竪堀であろう。あまりの規模の大きさに、
とても人工的なものとは思えないくらいだ。おそらく天然の谷を利用し、掘ったものであろう。
また、城跡の南の方には展望台があり、往時の物見台かと思ったが、特に説明もなく、公園にする時に造ったものだろうか?
ここからの眺望は本当に素晴らしく、焼津の町並みや駿河湾がよく見え、北西方面には富士山も望める。
(2008/02/01登城して)
ギャラリー
朝日山城主要部鳥瞰図(現地説明板より)
山頂の神社境内裏に舟形で土塁によって囲まれた一曲輪を中心として、
ここから東に向けて階段状に曲輪を配置する。鳥瞰図に載っている以外にも南曲輪、西曲輪、山下曲輪等がある。
朝日山城全景(登城口駐車場から)
左下の鳥居をくぐって登城するが、左へと進み、展望台経由でも行ける。
登城口
一曲輪
一曲輪は、周りを巡る土塁や、腰曲輪等かなり良好に残っている。
一曲輪土塁
一曲輪櫓台?
腰曲輪の上にも土塁の標柱があったが、この土塁は幅がかなりあり、
櫓か何らかの建物が建っていたのではと思われる。
一曲輪(上写真の櫓台)下の腰曲輪
この城最大の見所の竪堀
何と言っても、この城跡の最大の見所は、広くて深い大規模な竪堀であろう。あまりの規模の大きさに、
とても人工的なものとは思えないくらいだ。
この付近が、堀の中央部分になり、堀幅は約20m、深さは約5mある。
展望台からの眺望(焼津方面)
左の高い山は焼津の人がハイキングでよく登る高草山(501m)。
展望台から富士山を
わずかに頂上部だけが見える。尚、一曲輪は木々に遮られて眺望はゼロ。