対宇都宮氏に備えた那須方千本氏の支城
所在地
栃木県芳賀郡市貝町杉山字サイチ
【行き方】
市貝町役場から北に3.5km。
市貝町役場から県道163号線を3km余ほど北上すると、小貝郵便局があり、ここからさらに300mほど進むと左手に「杉山城址←300m」
の案内板が立っているので、そこを入って行く。
山の中へ入る手前に車1~2台の駐車スペースがあるが、そこに駐車してよいかは不明。私は山の反対(西)側
(ここから山の南側を廻って300mほど)の公民館の駐車場に置いた。
形状
山城(標高約150m、比高約45m)
現状・遺構等
現状:山林
遺構等:曲輪、土塁、空堀、入口案内板
満足度(10点満点)
4点
歴史等
杉山城の築城時期は不明であるが、薄根家継が千本城の支城として築城したと伝えられている。
市貝町には、小貝川右岸(西側)の宇都宮氏方に備えて、那須氏方の千本城を本城とする支城が多く築かれ、
他に大谷津城、
続谷(つづきや)
城、田野辺城などがある。
『とちぎの古城を歩く・塙静夫著(下野新聞社刊)より』
現況・登城記・感想等
久し振りにとんでもない城址へ登城してしまったというのが本音である。
兎に角、道が全く無い!それに、冬にも関わらず笹薮がひどい!さらに、枝打ちなどほとんどされていないような鬱蒼とした杉林で薄暗い上に、
足元はグジョグジョ、そして歩くと枯れ枝や落ち葉でパキパキと大きな音!(ウーム)。茨も多く、引っかき傷だらけ・・・。
真冬で、それほど深い山ではないので、熊出没の心配は多分ないし、蛇も大丈夫だろうとは思うものの、妙に気持ち悪くて、臆病風が・・・・・
(冷汗)。
ところが、土塁や空堀等の遺構は、実に良好に残り、見応えも充分だ!!
しかし、何せ歩きづらくて・・・。それに動物苦手癖が(こちらが本音)・・・・・。
結局、山の中をほっつき歩くのは15分ほどで早々に引き返してきてしまった。従って、何処を、どう歩いたのかよく分からず、
帰って来てから縄張図と突き合せ(ホント、ナサケナイ!!)。
(2009/02/19登城して)
ギャラリー
案内板
この案内板が曲者!!「確かに城址まで300m」というのは本当だ。しかし道が無い!!
お堂
案内板から50mほど進むと、このお堂へと出るが、ここから登城道がない。右へ行く道があるにはあるが、10mほど行くと墓があり、
そこからは全く消え失せる。止むを得ず、尾根のようなところを強引に直登した。帰ってから腰痛が!
おまけに風呂に入ったら足の裏と膝下の筋肉が痙攣(ガクッ)。尤も、当日の直登はここだけではなかったし、
山の中を2万5千歩だったのも効いたのかも(自信回復?!)。
登城道?
尾根を20mほど直登すると、右下に写真のような道らしきものを発見! 但し、この道も、
写真に写っている30mほどでオシマイ!!
本丸東側の曲輪
上写真の道を登ると、鬱蒼とした杉林へと出る。よく見ると木々の間に土塁が見える。ヤッター!
本丸東側曲輪の東側の土塁
土を削ったような土塁で、南を除き、周囲を取り囲んでいる。高さ2m強あり、結構見応えがある。
本丸東側曲輪の西側の土塁
西側の土塁をよじ登ると、土塁の外側は空堀になっている。写真右側が空堀。空堀の深さは約3m、
上部幅約7mほどあろう。空堀の右側に本丸がある。
本丸北東部の空堀と東側曲輪の土塁
土塁の上を北へと歩いて行くと、本丸北東部の大きくカーブした空堀が見えてくる。土塁と相俟って、
何ともカッコイイ!
本丸北東部の空堀
土塁上から空堀へ降りて撮影。そのまま堀底を進もうかとも思ったが、木の枝がかなり邪魔をするし、
落ち葉や枯れ枝でかなり埋まり、おまけにグジャグジャ。アキラメー!最近、歳とともに諦めるのが早くなったような気がする?
本丸
止むを得ず、本丸へ上がった。本丸は東曲輪よりも雑木が多く、もっと歩きにくい。
本丸周囲には土塁がないようだ。
本丸北側の空堀
本丸北西部の空堀
この辺りの空堀は、深さは同じくらいだが、幅が少し広くなっている。堀の奥にも曲輪があるようだが、
行くのは止めた!あまりにも静かで、枯れ枝と落ち葉を踏み鳴らす音だけが聞こえ、何となく薄気味悪い(ナサケナイ?)。