上総 三直城(君津市)

曲輪間の虎口と土塁

里見氏の武将忍足治部少輔が守り、後北条氏との攻防の拠点となった城

所在地

千葉県君津市三直(君津市民文化ホールの北の森、君津バスターミナル駐車場のすぐ北の森)
君津市民文化ホール:0439-55-3300
【駐車場】
君津バスターミナル駐車場利用がお薦め。1時間以内無料、1日500円。尚、文化ホール駐車場もある。登城口は森の北側(駐車場の反対側) にある。

形状

平城

現状・遺構等

現状:竹薮
遺構等:曲輪、土塁、虎口、堀切、土橋

満足度

★★☆☆☆

訪城日

2009/01/25

歴史等

三直(みのう)城の築城年代は不詳。平安時代に藤原三直が居城したという。
戦国期には里見氏の城となり、家臣・忍足治部少輔が守り、後北条氏との戦いの拠点となったという。

現況・登城記・感想等

三直(みのう)城は、忘れ去られたように森(竹薮)の中に埋もれているが、南北に連郭式 (北の曲輪は西側にも堀を隔ててもう一つ曲輪があったようだが)に築かれた曲輪、その各曲輪を断ち切る堀切、そこに架かる土橋、 そして土塁や虎口などの遺構が良好に残っている。
碑や説明板もなく、城址としての整備も特にされていないようであるが、筍栽培でもされているのであろうか、或いは、されていたのであろうか、 意外にも歩き廻りやすい。
周りとの比高差はせいぜい10mほどではあるが、近くに大きな池が多いという地形から想像するに、おそらく往時は、 周囲が沼地であったであろうことから考えると、割り合い堅固な城であったのかもしれないな。
(2009/01/25登城して)

ギャラリー

城址全景(君津バスターミナル駐車場から撮影)
三直城址は、せいぜい比高10mほどの低い丘である。

登城口
登城口は森の北側にあり、入って行くと右(西)側には民家が建っているが、そこも曲輪跡のようだ。 写真左の土塁上は最も北の曲輪。

堀底道
登城道を入って行くと、空堀のような道になっている。往時は右(西)側の曲輪との間の空堀で、 通路も兼ねていたのであろう。

虎口
堀底道の突き当たり左側に虎口があり、両側には土塁が良好に残っている。

虎口右(南)側の土塁
虎口右(南)側の土塁は右(西)へ緩くカーブしている。左側の土塁は写真省略。

土橋
虎口を入って行くと、南北両側に虎口が見える。まずは、右(南)の虎口方面へ・・・。 曲輪手前には堀切があり、土橋が架かり、土橋を渡って虎口を入って行く。

堀切
土橋の両側の堀切はかなり埋まっているようではあるが、はっきりと残っている。

虎口両側の土塁
虎口両側の土塁も良好に残っている。右(西)側の土塁は北の方まで延び、曲輪の西側周囲を廻っている。
 

曲輪西側の土塁
この曲輪だけ西側周囲を土塁が巡っている。この曲輪の西側下には水堀を兼ねた大きな池もあり、 最も防御が高いようだ。

最も南の曲輪への土橋
さらに南へ進むと、また堀切・土橋・虎口が見えてくる。

堀切
最も南の、この堀切が最も明瞭に残っている。

最も北の曲輪への虎口
引き返して、最も北側の曲輪へと・・・。この虎口辺りは、かなり埋まってしまっており、 やや確認しづらいかな?

水堀跡
城址西に残るこの池は、当然、往時は水堀代りとなっていたであろう。

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コメント

ワンちゃん(2011/03/27)

三直城についてのご報告まことにありがとうございました。私は八重原小学校、君津中学校の卒業で、少年時代はこの辺りはよく自転車で通っていました。東側の池は知っていますが、西側に水掘の跡があることを初めて知りました。今後ともこのような有名ではない城跡の訪問記をご期待申し上げます。

タクジロー(2011/03/28)

当サイトへのご訪問とコメントありがとうございます。
三直城周辺は、近くにある古墳の辺りも、築城に適した地形で、最初は間違えて、そちらの方を捜しました(苦笑)。
今後とも、ご訪問やコメント宜しくお願い致します。

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