讃岐 黄峰城(高松市)

本丸と二の丸の外郭周囲をめぐる石垣

香西氏の出城。本丸・二の丸の外郭周囲に全長500mの石垣が残る

読み方

おみねじょう

所在地

香川県高松市亀水(たるみ)町
【アクセス】
県道161号線「生島」信号から1kmほど西進すると、右手前方に下って行く道が現れます。そこを200mほど下りて行くと右手に蓮如堂の祠があります。蓮如堂の左(西側)から登城します。私は、蓮如堂の前に駐車しました。

所要時間

登城口(蓮如堂)から二の丸虎口まで約10分、今回の見学時間は45分。

形状

山城(標高175m、比高約105m)

現状・遺構等

【現状】 山林
【遺構等】 曲輪、土塁、虎口、石垣、説明板

満足度

★★★☆☆

訪城日

2014/10/16

歴史等

黄峰城は、東に生島湾、西に亀水湾を控えた香西氏の家臣が後退で守る出城である。
『現地説明板より』

現況・登城記・感想等

登城前には、黄峰城跡は、歴史的に重要な役割を果たした城でもないし、あまり期待はしていませんでした。
実際に、藪だらけで道とは思えないような登城道の上、1~2mごとに顔面に見舞われる蜘蛛の巣で、登り始めて早々に退散しようかと思ったほどです( ̄ー ̄;。
さらには、悪戦苦闘して登ったにも関わらず、山頂部の二の丸跡と本丸跡は灌木に覆われ、平坦になっていること以外は、二の丸虎口に僅かに石積みが残っていることが分かる程度でがっかりしたものです。
ところが、ところが・・・・・・。本丸と二の丸の外郭周囲に設けられた石垣を見付けて一変しました。
その石垣は高さ1.5m前後ですが、実に良好に残り、全長500mにも及ぶのです。この石垣を見ただけで、登った甲斐があるものです(*^_^*)。
惜しむらくは、あまりにも整備がされていないのが残念です。少しでも、整備されていたら、当然満足度★★★★☆以上ですネ(笑)。
(2014/10/16登城して)

ギャラリー

登城口(蓮如堂)
今回、黄峰城跡のこの登城口を捜すのには随分苦労しました。城跡である「黄の峰」の山麓にある家の方や、市役所に電話して尋ねたりもしましたが分からず、一時は諦めようかとさえ思いましたが、余湖さんのホームページなどを頼りに、何とか捜し当てました( ̄ー ̄;。登城口には蓮如堂が建ち、その脇には説明板が立てられています。蓮如堂の背後の山が城跡のある「黄の峰」で、蓮如堂の西側(写真左)が登城口です。
01登城口

蓮如堂前の黄峰城跡説明板
何故か、山の名前は「黄の峰(きのみね)」ですが、城の名前は「黄峰城(おみねじょう)」なんですね。
説明板

登城道
登り始めると、いきなり急坂で、さらには凄い薮になり、道を間違えたかと思いました。おまけに「蜘蛛の巣」だらけで、何度も顔面の張り付き、時には目の前(野球帽の庇の前)に蜘蛛そのものが現れたりして、途中で引き返そうかとさえ思いました。この季節(10月)は、本当に蜘蛛の巣が凄いです( ̄ー ̄;。時期を間違えました。絶対に冬に登るべきですね。
03登城道

二の丸虎口
薮と蜘蛛の巣との悪戦苦闘しながら10分ほど登ると、正面に虎口らしき地形が現れほっとしました。フーッ。
05二の丸虎口

二の丸虎口の石垣
虎口の両側には石垣が残っていますが、特に左側(西側)の石垣は良好に残っています。石垣の下は、かなりの急斜面になっています。
07二の丸虎口石垣

二の丸虎口西側の石垣をズームアップ
09二の丸虎口石垣

二の丸跡
虎口から入城すると二の丸ですが、灌木が密集しているだけです・・・・・( ̄ー ̄;。
11二の丸

本丸虎口
二の丸跡の密集する灌木の間を進むと、一段高くなっているところへ出ます。本丸ですが、こちらの入口(虎口?)には石垣等は確認できません。
13本丸虎口

本丸跡
二の丸跡から一段登ると、三角点が立っていました。そこが「黄の峰」の最頂部で本丸跡ですね。但し、本丸跡もただの灌木が密集する林です。
15本丸

本丸東側の帯曲輪?
本丸跡をウロウロしてから東へ向かって行くと、一段低い帯曲輪状の地形がありました。この地形は、本丸と二の丸の周囲にめぐっているようです。 
17帯曲輪

本丸外郭(帯曲輪)の縁の石垣
帯曲輪の縁に石垣を見付けました。その下は、かなり急斜面になっていますが、下りて行くことにしました。
19本丸石垣

本丸外郭側面の石垣
蜘蛛の巣の顔面攻撃に耐えながら、石垣の下へ降りて行って写真を撮りました。なかなか良好に残っています。
21本丸石垣

本丸外郭側面の石垣
石垣は南北に向かってずーっと延びています。この石垣を見て、気持ちは一変です(*^_^*)。
23本丸石垣

虎口?
一旦、石垣の上に戻り、帯曲輪を二の丸方面へ向かって行くと、本丸と二の丸の間辺りに虎口跡のような石組みを見付けました。ちょっと、写真では分かり辛いかもしれないですね。
27虎口

二の丸外郭側面の石垣を上から
当写真は、二の丸下の帯曲輪の縁から、本丸方面を撮ったものですが、長~く石垣が延びているのが分かって戴けると思います。
29二の丸石垣

二の丸外郭側面の石垣
再び、帯曲輪の下へ下りて石垣の写真を・・・。二の丸外郭側面の石垣は、本丸外郭以上に良好に残っているようでした。
31二の丸石垣

二の丸外郭西側側面の石垣
二の丸を横切って西側側面も見てみました。すると、こちら側にも石垣が良好に残っていました。石垣は、本丸と二の丸の外郭全周囲に残っているとのことなので、全て廻ってみようかとも思いましたが、次の予定があるので、これで下山しました。ちょっと、心残りのような気も・・・。
33二の丸西側石垣

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