インヴァネス城（ｽｺｯﾄﾗﾝﾄﾞ､ｲﾝｳﾞｧﾈｽ）/登城記

ネス・ブリッジから見上げるインヴァネス城

ｲﾝｸﾞﾗﾝﾄﾞに敗れたﾁｬｰﾙｽﾞ･ｽﾁｭｱｰﾄが一時潜んだといわれる中世の城を模倣して築かれた城

英語名

Inverness Castle

所在地

Castle St City Centre, IV2 4AB at end of W pedestrian zone; 5min walk Inverness

訪城日

２０１４／０７／１８

歴史等

インヴァネスはピクト人の主な拠点の一つで、５６５年に聖コルンバがピクトの王ブルードをキリスト教に改宗させる意図で来訪した。ブルードは町の西郊のクレイグ・ファトリグに城郭を営んだと推定されている。
インヴァネス城は、伝承によればマクベスがダンカン王を弑逆した城を破却した後、マルカム・カンモーが１１世紀に建てたといわれており、町の北東１kmの丘の上に建っていた。
１４１１年のハーローの戦いの道中、ドナルド島王はインヴァネスへ急行した。６年後、ジェームズ１世は北部の招集された部族長に対し議会を開催したが、部族長のうち３人は独立主権を主張し処刑された。
１５６２年には女王メアリー・スチュアートが、ハントリー伯の乱の際、ハントリー派の市長によってインヴァネス城への入城が禁止された。
清教徒革命（１６４１～１６４９）ではオリバー・クロムウェルによって城が築かれ、その後、１７１５年のジャコバイトの乱の舞台にもなった。
１７４５年には、チャ－ルズ・エドワード・スチュワートは反イングランドの武装蜂起を起こしたが、１７４６年の「カロデンの戦いで」完敗し、一時、ここに潜んだという。
尚、城は、１７４６年にジャコバイト自らが、敵に渡るのを恐れて破壊してしたという。
現在の建物は、建築家ウィリアム＝バーンの設計により１８３５年に、当時の城を模倣して建設されており、現在、州裁判所として使用されている。
『ウィキペディア他より』

現況・登城記・感想等

インヴァネスはハイランド地方唯一のシティで、ローランド地方の首都エディンバラに対し、「ハイランズの首都」と呼ばれることがあるのだという。
インヴァネス城は、ネス川東岸の高台に位置し、そこから見下ろすネス川・聖アンドリュー大聖堂等を中心とする街並みの光景は素晴らしい。
城（裁判所）の正面入口前の芝生広場にには、フローラ・マクドナルドの像が立っています。この女性は、１７４６年のイングランドとの抗争「カロデンの戦いで」で敗れ、ここに潜んでいたスコットランド王子チャールズ・エドワード・スチュアートが逃亡する際に手助けをした女性です。
また、城の周辺では、可愛らしい多くの野兎を見かけました。町も美しいし、朝の散歩は気持ちよかったです。
尚、インヴァネス城を眺めるのに最適な場所はネス川対岸ですが、早朝の短い時間しかなく、残念ながら後ほど、バスがネス・ブリッジを渡るときに窓から見るしかありませんでした(／。ヽ)。
（２０１４/０７/１８訪れて）

ギャラリー

インヴァネス城（州裁判所）とフローラの像
インヴァネス城（州裁判所）の正面前にはフローラ・マクドナルドの像が立っています。フローラは、１７４６年のイングランドとの抗争「カロデンの戦いで」で敗れ、ここに潜んでいたスコットランド王子チャールズ・エドワード・スチュアートが逃亡する際に手助けをした女性です。フローラはその後イングランド軍に捕われ、政治犯としてロンドン塔に監禁さたが、２年後に恩赦で釈放された時には、彼女の勇敢な行動がロンドン中の賞讃を浴び、一転してロンドン社交界のヒロインに祭り上げられたという。しかし、華美な生活を嫌った彼女は平凡な結婚をしてアメリカに移住し、独立戦争の後、生まれ故郷のスカイ島に帰って１７９０年に亡くなったそうです。
インヴァネス城とフローラの像

東下を通る道路からインヴァネス城を
インヴァネス城東下を通る道路から

インヴァネス城東面
城（州裁判所）には青地に白のセント・アンドリュー・クロスのスコットランドの旗がはためいています。セント・アンドリュー・クロスは、X字型の十字にかけられて殉教した、十二使徒の一人でスコットランドの守護聖人であるセント・アンドルー（聖アンデレ）を象徴しているそうです。
インヴァネス城東下から