郭を二分(区画)する空堀
今川氏の家臣四之宮氏の居城、高天神城攻略の基地として徳川氏が利用?
別名
岡崎の城山
所在地
静岡県袋井市岡崎字東光寺
【アクセス】
県道41号「浅名」信号から1km程東進したところの交差点(他には付近に交差点らしい交差点はないので分かると思います)を左折します。200m程北上した2本目の路地を右折して、またすぐ右折、さらに今度はすぐに左折すると左手に北八雲神社があります。ここが城跡です。車は、道路広めのところに停めました。
所要時間
今回見学時間は約10分
形状
平山城(標高15m、比高10m)
現状・遺構等
【現状】 北八雲神社、雑木林、茶畑
【遺構等】 曲輪、土塁、虎口、空堀、土橋
満足度
★★☆☆☆
訪城日
2014/05/21
歴史等
岡崎城の歴史的背景は不詳であるが、土地の伝承では、戦国期、ここ笠原庄岡崎郷付近を領していたのは今川義元の家臣四之宮右近であったと言われている。
岡崎城はその四之宮右近の居城と見られているが、中世在地領主の居城としては広すぎ、近世初頭のものとも考えられる。
また、馬伏塚城と横須賀城との中間点にあり、戦国末期、高天神城攻略の基地として横須賀城が築かれるまで徳川氏により拡張・補修されて陣城として利用された可能性が大きい。
『日本城郭大系9ほか参照』
現況・登城記・感想等
岡崎城は東西150m、南北93mの広さがあり、中央部を南北に幅9m、深さ1.5~3mほどの空堀で区分された東西2郭で構成されています。
空堀跡は草木で覆われていて見辛いが、はっきりと確認できます。
西郭へは空堀に架かる土橋を渡り、東側に設けられた虎口から入って行きます。西郭内は大変な薮状態ですが、周囲に高さ2mほどの土塁が巡らされているのが確認できます。ただ、あまりの藪のため、途中で突入を諦めました(/。ヽ)。
一方、東郭は茶畑となっていますが、南西隅と北東に土塁が確認できます。
今回は、登城したのが草木の最も元気な5月中旬だったこともありますが、強烈な藪には閉口しました(/。ヽ)。もう少し整備がされたら、かなり見応えのある城跡なのではないでしょうか。
(2014/05/21登城して)
ギャラリー
北八雲神社への参道
北八雲神社へは城跡の南側にあります。参道を通り、神社へ向かうと、右手に土塁があります。この土塁は、東郭の南西隅の土塁です。
空堀と土橋
しばらく歩いて行くと左手に空堀が見えます。空堀には土橋(写真右)が架かっています。土橋を渡ると西郭への虎口になります。
空堀
空堀は草木で覆われていて見辛いが、はっきりと確認できます。
西郭虎口右(北)側の土塁
虎口両側の土塁は多少崩れてはいますが、比較的良好に残っています。
西郭虎口北側の土塁上にて
土塁の高さは2mほどです。土塁上に登ってみると、土塁が郭を囲むように北西方面へ延びて行っているのが分かります。写真左側が西郭内です。
西郭虎口左(南)側の土塁
虎口南側の土塁は、北側土塁よりも分厚くなっていますが、これまた郭を囲むように南西方面へ延びて行っているのが分かります。
西郭内
西郭内は荒れ放題で、進入するのは途中で断念しました。
東郭
空堀の反対(東)側は茶畑になっていますが、その向こう(北東)が高くなっており、土塁のようです。薮を通って入って行こうと思ったら、突然「ガサガサ」という音がし、動物(多分イタチ)が飛び出して逃げて行ったので、薄気味悪くて進入断念( ̄ー ̄;。
北八雲神社の西側の土塁
北八雲神社は、城跡の中央北端に鎮座していますが、その西側にも土塁がありました。土塁は、空堀の外(東)側になります。