13世紀に盗賊達の根城となった悪名高い城
ドイツ語名
Burg Reichenstein
別名
ファルケンブルク城
所在地
ラインラント・プファルツ州トレヒティングハウゼン(Trechtingshausen)
現状古城ホテル、博物館
歴史等
ライヒェンシュタイン城は、11世紀にコルネリ修道院大聖堂(アーヘン近郊)の所有物守護の目的で建てられたと推定される。
しかし、13世紀には、城代が盗賊騎士として暗躍するようになったため、1254年にライン都市同盟によって破壊された。
さらに、その跡がまた武装強盗団の巣窟と化したため、1282年には、ハプスブルク家の皇帝ルドルフ1世がこれを一掃し、強盗どもをライン川沿いの街道で縛り首にして白骨になるまで吊り下げておいたという。
その後、1344年にマインツ大司教へと引き継がれ再建されたが、その200年後には再び廃墟と化した。
1834年に、フランツ・ヴィルヘルム、フォン・バルフース将官が買い受け、一時ファルケンブルクと改名し、門の丸屋根構造部を住居に改築した。
1899年、ニコラウス キルシュ・ブリチェリ男爵が買い取り、建築士シュトレーベルに新ゴシック様式による大々的な再建を委託した。
現在は、歴史主義的生活文化の他、価値ある芸術作品が展示され、私有コレクション(武器、狩猟トロフィー、鉱物等)やゆったりとしたレストランもある。
『現地購入ガイドブック他より』
現況・感想等
ライン下りで、ラインシュタイン城に続いて現われるのがライヒェンシュタイン城である。
名前は似ているが、その城の存在は正反対だ(笑)。盗賊騎士退治の基地として使われたラインシュタイン城に対して、ライヒェンシュタイン城は、盗賊騎士の根城となった城である。
このライヒェンシュタイン城、今は古城ホテルや博物館になっているそうだが、その堂々たる姿形といい、少し赤みがかっているものの古色蒼然とした城壁の色合いといい、実にかっこいい。
(2010/09/17、ライン川クルーズにて)
ギャラリー
ライン川クルーズ ~Wクリックにて拡大画面に~
ライン川下りは、終点のケルンまで延々と続くが、旅行社のパック旅行によるライン川クルーズは、リューデスハイムから乗船し、ザンクト・ゴアで下船するのが一般的なようである。そして、この間が、最も見どころが多いようで、城も密集している。
ライン下りで、ラインシュタイン城に続いて現われるのがライヒェンシュタイン城である。左手前がラインシュタイン城、右奥に小さく見えるのがライヒェンシュタイン城。
ここまで見てきた城とは城壁の色彩が違う(^-^)。
堂々たる姿形といい、少し赤みがかっているものの古色蒼然とした城壁の色合いといい、実にかっこいい。
立地的に要害堅固と言えない城であり、高さ8mもおよぶ中世に構築された堂々たる防壁が現存している。本来は、城のすぐ下に見えるようだが、その大部分が木々に遮られて見えないのが・・・(汗)。
全景
往時の城からは、相当部分が増改築され、今は古城ホテルや博物館になっているとはいえ、その堂々たる姿形といい、少し赤みがかっているものの古色蒼然とした城壁の色合いといい、実にかっこいい。
振り返って名残りを惜しむ
ライン川クルーズの船は、結構ゆったりと進み両岸の古城鑑賞が楽しめるが、何故か、このライヒェンシュタイン城はゆっくり見れなかったような・・・?振り返って眺めたが、やはりかっこいい(^-^)。