丹後 田辺城(舞鶴市)

復元大手門(櫓門)と模擬隅櫓

細川藤孝・忠興父子が築城、関ヶ原合戦時に籠城、「古今伝授」の城

別名

舞鶴城

所在地

京都府舞鶴市字南田辺15-22

形状

平城

現状・遺構等

現状:舞鶴公園、市街地
遺構等:曲輪、石垣、土居、天守台、復元大手門(櫓門)、模擬隅櫓、石碑、説明板

満足度

★★★☆☆

訪城日

2006/11/26

歴史等

田辺城は、細川藤孝が天正8年(1580)8月、織田信長より丹後の国をあてがわれ、子・忠興とともに縄張りしたことに始まり、 天正10年(1582)に完成したといわれる。
天正10年(1582)5月、本能寺の変で信長が光秀に討たれると、藤孝は髪をおろして「幽斉玄旨」と号して光秀の誘いに応じなかった。
慶長5年(1600)の関ヶ原の合戦時には、石田三成方1万5千人の大軍が攻め寄せた。そのとき、 主要な家臣の殆どは忠興とともに家康による会津征伐に下向していた。そこで幽斉は、宮津城・峰山城を焼き払い、籠城に適した田辺城に移り、 わずか500人(老若男女含めて)の兵で田辺城に籠城した。
そのとき、古今和歌集の秘伝の継承者であった幽斉が、万一討ち死にすれば、 歌道の奥義が廃絶することを憂慮した後陽成天皇は勅使を送り開城を勧めた。しかし幽斉は、開城は武人の本意ではないと固辞し、 勅使に古今伝授の秘伝書と和歌一首を添えて献上した。世に言う「古今伝授」は籠城のさなかのことである。9月に入ると朝廷は、 田辺城を囲む西軍の陣に勅使をつかわして両軍に和議を命じ、50余日にわたる籠城戦は幕を下ろした。
その後、忠興は関ヶ原合戦の功により豊前中津に加封され、代わって信濃飯田から京極高知が入国した。 そして元和8年(1622)高知の遺命により丹後の国を宮津藩(7万8175石)・田辺藩(3万5000石)・峰山藩(1万石)に3分し、 庶子の高三が田辺城主となった。
寛文8年(1668)京極氏が但馬豊岡に移封のあと、牧野親成がこれに代わり、以後牧野氏が明治2年(1869) の版籍奉還まで代々田辺藩主として在城した。
なお、舞鶴の地名は、明治2年(1869)に藩名が城の雅称を採って舞鶴藩と改称されたことに由来している。
『参考:現地資料館印刷物、現地説明板』

現況・登城記・感想等

田辺城は本丸跡が舞鶴公園となり、復元大手門(往時とは違う場所に建てられている)と模擬隅櫓が建てられている。大手門(櫓門) の中は無料の資料館になっていて、ボランティアの方が懇切丁寧に教えてくれる。
また、天守台や石垣の一部も残っている。本丸内の石垣と隅櫓から続く石垣は高くはないが、なかなか見応えがある。
また、公園の東外側の線路沿いにも内堀跡とその石垣が僅かに残っている。
(2006/11/26登城して)

ギャラリー

縄張復元図(現地説明板より)

復元大手門
往時とは違う場所に建てられており、無料の資料館になっている。

模擬隅櫓(彰古館)
昭和15年(1940)、地元の篤志家から寄付された。館内には、市指定文化財「糸井文庫」の錦絵資料から 「酒呑童子」「安寿と厨子王」「浦島太郎」などが展示されている。

天守台跡
平成2・3年度に行われた発掘調査によって、本丸の西端に位置する「天守台」であることが確認された。規模は、東西約21m、南北約31m、 基底部からの遺存高4.5m、その平面形状は北東部に入角をもつ長方形である。石垣は、古式穴太積みである。さらに、石垣の基礎部には 「天守台」の周囲が水堀であったことを示す胴木も確認された。

㊧発掘調査中の天守台 ㊨天守台石垣の基礎 ~資料館内写真より~
 

櫓台跡

本丸石垣(外側から撮影)
石垣があまり高くないのは、城内から城外に向けて撃つ鉄砲の斜度の関係だそうである。即ち、当時の鉄砲は、 筒先をあまり下げると弾がこぼれてしまうためだそうだ。

本丸石垣と本丸を囲んでいた内堀の名残のアヤメ池
公園中央部付近のアヤメ池のところにも石垣がある。この石垣が本丸の東側にあたり、 アヤメ池が本丸を囲んでいた内堀の名残である。

土居址
土居址との案内板が建っていたが、全く跡形も無い。

二の丸石垣と僅かに残る内堀
公園東側の線路沿いに僅かに内堀と二の丸石垣が残っている。堀は下部がかなり埋められてしまっている。

古今伝授遺蹟

牧野氏ゆかりの甲冑 (黒漆塗縦矧五枚胴具足)
資料館に展示されている。江戸初期のもので、実戦向きに作られており、 冑と胴には強度を確かめるための火縄銃による試し撃ちの痕跡が見られる貴重なものであるとのことであり、今でも新品のように綺麗だった。

現存する明倫館(現明倫小学校)校門
公園の西の方に明倫小学校の校門がある。牧野時代(天明年間)藩校明倫齋として創立。 文久年間に明倫館と改められ、明治5年の学制により明倫校となる。

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