伊坂城主郭虎口(郭内から)
萱生城主の一族・春日部太郎左衛門尉の城、信長の伊勢侵攻で落城
所在地
三重県四日市市伊坂町
【アクセス】
ナビで住所(伊坂町)を指定すると、画面に「伊坂ダム」が出ると思いますので、そこを目指して行けばよい。伊坂ダムの周囲は「サイクルパーク」となり、駐車場が完備されている。
登城口へは、「リサイクルパーク」の広い駐車場でなく、坂を登り切った目の前にある10台ほど停めることのできる駐車場に車を停め、南東へ50~60mほど進むと右手に浄水場があります。浄水場の反対側に、下写真のような伊坂城跡の山が見えます。
その浄水場の正門前付近前に、Uターンするように斜め左と降りて行く細い道(上写真の手前の道)があります。この坂道を下り切ると、一旦、下写真のような、山に挟まれた空堀のような平坦地(畑)へ出ます。
そこから再度、急な坂道を登って山の中へ入って行き、登り切るとコンクリートで作られた四角い水道関連?の施設があり、その左側に、見過ごしてしまいそうな登り口があります。
所要時間
駐車場から登城口まで5~6分、登城口から本丸跡まで5分ほど。
今回の見学時間は、駐車場から歩き始め、戻って来るまで約35分でした。
形状
平山城
現状・遺構等
【現状】 山林
【遺構等】 曲輪、土塁、空堀、土橋、標示板(手書き)
満足度
★★★☆☆
訪城日
2013/10/28
歴史等
萱生城主の一族である春日部太郎左衛門尉が築城したとされ、永禄十一年(1568年)の織田信長の伊勢侵攻の時に萱生城とともに落城したとされます。
『日本城郭大系10より』
現況・登城記・感想等
城跡は、全くと言っていいほど整備されておらず、登城口から主郭跡まで約5分間、まさに竹藪や雑木林の中を歩いている感じですが、その間、よく注意して見ると、段曲輪や土橋、堀切等の遺構が確認することができます。
主郭への虎口周辺の土塁は分厚くて、高さも3m以上はあり、この辺りが当城跡の最大の見どころでしょう。
主郭内は、全くの竹藪ですが、周囲を土塁が巡っています。土塁は、高い所では郭内からでも2m以上あり、なかなか見応えがあります。また、登って来た側を除くと、周囲は急崖になっており、帯曲輪も備えられています。
尚、虎口を入って、左の方へ向かうと、土塁の前に、小さな手書きの城址札?が、盛られた小石に立てられています。微笑ましいというか、意地らしい感じです(*^_^*)。
城跡が、あまりにも荒れ果てていて、遺構が分かり辛いが、少しだけでも整備されたら、随分見応えのある城跡になるのでしょうが・・・。
山麓の、侍屋敷周辺は少しづつ発掘調査が始まったそうだから、ここもいつかは整備されるのでしょうか? 尤も、10年以上は先のことでしょうがねえ(苦笑)。
(2013/10/28登城して)
ギャラリー
登城口
四角い水道関連?の施設があり、その左側に見過ごしてしまいそうな登り口があります。まさかと思いながらも、ここから突入しました。
登城道
登城口から主郭跡までは5分ほどで辿り着きますが、まさに竹藪や雑木林の中を歩いている感じです。登城口から、しばらく進むと土塁に挟まれた堀底道になります。
段曲輪
最初は気が付かなかったのですが、右側の土塁の向こう側を、よ~く注意して見ると段曲輪のようです。
堀切
堀切や空堀も、かなり見られます。
土橋
竹藪がすごくて分かり辛いが、土橋も3箇所ほど確認できます。
主郭虎口手前の堀底道
主郭虎口周辺の堀底道は、かなり深く、両側の土塁は3m以上あります。主郭虎口は、写真左奥にあり、主郭内へは、左へ直角に曲がって虎口から入ります。
主郭虎口
主郭虎口両側の土塁は、高さ3m以上あります。主郭へは1mほど登って入るようになっています。
主郭内
主郭内は、全くの竹藪ですが、よ~く見ると、周囲を土塁が巡っているのが分かります。
主郭周囲の土塁
主郭周囲の土塁は完存しています。特に、登って来た側(南側)の土塁は郭内からでも3m近くあり、見応えがあります。
土塁上にて
土塁は非常に分厚く、基底幅だと5mほどありそうです。
帯曲輪
登って来た側(南側)を除き、周囲は急崖で、その下には帯曲輪が確認できます。
主郭土塁とその前に手書きの城址板
虎口を入って、左の方へ向かうと、土塁の前に、小さな手書きの城址札?が、盛られた小石に立てられています。微笑ましいというか、意地らしい感じです(*^_^*)。