本丸跡に建つ城址碑
加賀と越中の国境分水嶺にある山城は古くから合戦時に度々利用された
所在地
石川県金沢市松根町
形状
山城(標高309m)
現状・遺構等
現状:山林(公園)
遺構等:曲輪、土塁、空堀、石碑、標柱、説明板
満足度
★★★☆☆
訪城日
2006/05/02
歴史等
松根城は加越国境分水嶺に位置し、標高309mの松根山頂にあって、本丸の広さは660㎡。
山腹には空堀が城を取り巻いている典型的な中世の山城である。
加賀と越中を、結ぶ最短距離の道として利用されていた小原越の峠にあり、古くから合戦のある時々に利用されていた。
最も古いのは、源平合戦のときに木曽義仲がここに兵をおいたという伝承がある。その後、南北朝の戦乱期の応安2年(1369)、
ここに陣する越中の桃井直和を能登の吉見左馬助らが攻略したといわれ、のち、文明年間(1469-1487)に一向一揆の首領の一人・
洲崎兵庫(慶覚)がここに陣した。
また、天正12年(1584)末森の戦のときには佐々成政の出城として、その家臣・杉山隆重にここを守らせたが、
その時使用したのが最後となった。
『現地説明板参照』
現況・登城記・感想等
こそ城の存在は知らなかったが、高岡から金沢へ移動中にたまたま案内板を見つけて登城した。案内板の所からは車で結構登って行くと、
途中から霧がかなり濃くなってきた。
城址には多くの空堀や土塁をはじめ本丸・二の丸・三の丸がかなり良好な状態で残っていた。これだけの遺構が今までよく残っていたものである。
また、晴れていれば、本丸をはじめ二の丸や三の丸からの眺望が素晴らしいのがよく分かる。案内板によると、東方には砺波平野・富山湾・
立山を、北方には能登半島、西方には朝日山城跡、その向こうに河北潟・金沢平野・日本海を一望出来るとあるが、残念ながら、
何せ濃霧の中の登城で景色は全く見えなかった。
この城址は、典型的な山城であるにも関わらず、登城道が非常によく整備されていて、散歩をするには最高であろうと思われる。
天気がよければなあ!!
(2006/05/02登城して)
ギャラリー
空堀
駐車場から本丸に向かうと、いきなりこの空堀に出会う。それにしても凄い霧である。
本丸跡
本来なら絶景であろう本丸からの眺望もこの霧では全く見えない。案内板がむなしい。
㊧本丸と二の丸間の堀切、㊨二の丸跡
㊧二の丸と三の丸間の堀切、㊨三の丸
㊧馬場跡、㊨馬場跡隅の物見台跡?
㊧虎口横の櫓台跡か? ㊨虎口?(よく分からなかった)
㊧松根峠、㊨小原道碑(加賀と越中を、結ぶ最短距離の道)