主郭とその周囲をめぐる石垣
幸隆前後の真田氏の急峻な山城
所在地
長野県上田市真田町長
形状
山城(標高:1039m、比高:196m)
現状・遺構等
現状:山林
遺構等:曲輪、石垣、堀切、説明板
満足度
★★★★☆
訪城日
2004/04/28
歴史等
真田幸隆が築いて居城とし、真田氏を称したとされ、真田氏発祥の地とされているが、実際の所は不明である。
城址の南麓の、日向畑地籍に真田氏の最初の居館跡と菩提寺跡がある。ここ「日向畑遺跡」で、昭和46年(1971)の発掘調査で、
室町時代から戦国時代にかけての石造宝篋院塔・五輪塔・鉄器・古銭・土器・石器などが出土した。真田氏に関係する一族の墓と推定され、
天文10年(1541)海野一族が武田信虎に攻められて、上野国へ逃亡した際に埋められたものらしいとされているが、最近、
否定説もあるようである。
私は、全て肯定説のほうが楽しい。
『別冊歴史読本・真田幸村(新人物往来社刊)参照』
現況・登城記・感想等
登城口が分からず、近くの畑作業をやっていた人に教えてもらった。登城道はごつごつした岩の非常に急な斜面で、しかも、
その岩の上に松の枯れ葉が一杯落ちていて、滑りやすく登り辛かった。その上、自然の縦堀のような地形(人工的なものかもしれない)
のため危険さえ感じた。
しばらく登っていってもなかなかこの城の特徴である布積み(牛蒡積み)の石垣に出会わず間違えたのかと思った。
20分ほど登った所でやっとその石垣に出会って、初めて間違いでないことが分かり安心した。
それにしても、一列でしか絶対に登れないし、
また急斜面で危険な道が本郭まで続くこんな所は兵糧攻めか内通による城落とししかありえないと思う。本郭までは30分ほどかかった。
遠見番所へは、ここから更に4~50分ほど登るらしい。ちょっと疲れたのと夕方になり陽が心配なので今回は取り敢えず下山することにした。
上りも下りも、全く人と出会わなかった。「しかし、この城跡を登る人間はマニアックなのかなあ。遺構もかなり残っていて、特徴もあり、
面白い城跡なのになあ。
(2004/04/28登城後)
ギャラリー
松尾古城説明板
松尾古城全景
前方の山の頂上が本郭、
後ろの山の頂上には遠見番所が
岩だらけで松葉の枯葉だらけの急峻な道
岩だらけ、松葉の枯葉だらけの急峻な細い尾根をひたすら登って行く。
祠
この祠が現われて、多分道は間違ってないと少し安心。
布積み(牛蒡積み)の石垣
登り始めて20分ほどで、この石垣に出会って感激!
これが信州特有の牛蒡積みの石垣に出会った初めての経験だ。そして、道が間違ってないことを確信!
次に出会った石垣
主郭の石垣
登り始めて30分、遂に頭上に主郭の石垣が見えた!
主郭