磐城 八竜城(角田市)

内町貯水池を挟み八竜城跡を望む

平安時代末期頃に伊具十郎(平永衡)が築いたと伝わる城

所在地

宮城県角田市尾山字石堂
【アクセス】
金津中学校の東400~500mほどにある「内町貯水池」を堰き止める堤(貯水池の西側)の上の道を北上し、堤を渡り終わったら右折して貯水池に沿った細い道を東進すると、右前方に南北に分かれた小山がありますが、それが城跡です。駐車場はなく、畑仕事をしていた方に断ってビニールハウス脇に駐車させて戴きました。
金津中学校:角田市尾山字荒町125-1、電話0224-63-1143

所要時間

山麓から本丸まで約10分、見学時間は約25分でした。

形状

丘城

現状・遺構等

【現状】 山林
【遺構等】 曲輪、土塁、石積み?、説明板

満足度

☆☆☆☆

訪城日

2015/10/27

歴史等

平安時代末期頃に伊具十郎(平永衡)が築いたと伝わる。
又、付近には八幡太郎源義家と戦った「一ノ矢」「二ノ矢」「三ノ矢」などの古戦場があったと伝えられている。
『現地説明板より』

平永衡は、平安時代後期の陸奥国伊具郡に居し伊具十郎と称した。郡司であったとも在庁官人であったとも云われるが詳細は定かではない。下総国の平氏の一族で、海道平氏、岩城氏と繋がる家系であったとも伝えられる。藤原経清は相婿で、奥州藤原氏の祖である藤原清衡は甥にあたる。
はじめは多賀城の陸奥守藤原登任に従う。永承6年(1051)頃、鬼切部の戦いで国府と対立していた俘囚の長の安倍頼時(頼良)の娘を妻に迎える。奥州の混乱を収めるため、登任の後任に源頼義が任じられると、安部頼時は朝廷に帰服し頼義に従うことを約した。しかし源頼義は安倍頼時を挑発し、天喜4年(1056)に安倍氏は蜂起した。これが前九年の役と呼ばれる合戦に至る。
この時、平永衡と藤原経清は源頼義に従って戦っていたが、二人とも安部頼時の婿であることから疑われ、さらに永衡は、陣中できらびやかな銀の冑を着けていたことで、これは敵軍への通牒でないかと頼義に密告するものがあり、安倍氏への内通を疑われて殺された。
ウィキペディア平永衡より)

現況・登城記・感想等

全くその名さえ知らなかった城ですが、車で亘理町から角田市へ向かって行くと、「八竜城●km」と書かれた真新しい交通標識を何度も見掛けました。登城予定になかったのですが、最近見つかった城跡で整備の行き届いた城跡かもと思い急遽登城することにしました。
ところが近くまで行くと、急に案内板がなくなってしまいました( ̄ー ̄;。それでも、何とか見付けましたが、それが凄い薮です✩⃛*ෆʃᵕ ॢᴗ ॢᵕ)꒡◡꒡*ƪෆ*✩。
勿論、せっかく見付けたのですから、藪を掻き分けて登城しました。何とか登城口に辿り着くと、そこに古びた説明板が立っていました。
道は、ほとんど整備されておらず、急な坂が立ちはだかり、ほぼロッククライミング状態の坂道も・・・。そして、勿論、蜘蛛の巣だらけ・・・( ̄ー ̄;。
それでも、出曲輪跡や土塁などの遺構を見付けることが出来ました。土塁には一部石積みのような形跡まであります。さらには石積みの虎口跡のようなのも確認されました。
山頂部の本丸跡は広くはなく、周囲に土塁などもなく、ひっそりと愛宕神社の祠が鎮座していました。
それなりに遺構は残っているとはいえ、「登城して良かった」かどうかは疑問です(苦笑)。
(2015/10/27登城して)

ギャラリー

内町貯水池越しに八竜城跡を望む
内町貯水池の北東に見える小山が八竜城跡です。貯水池の西側の堤上(写真には写っていませんが左側にあります)を渡り切り、貯水池の北側の細い道(写真左奥)を東進します。
01内町貯水池越しに八竜城跡を

登城口へ向かう
四苦八苦して、城跡を何とか見付けましたが、それが凄い薮です✩⃛*ෆʃᵕ ॢᴗ ॢᵕ)꒡◡꒡*ƪෆ*✩。そういえば、途中で城跡の場所を尋ねたら、「登るの?荒れてるよ」と言われました。しかし、せっかく見付けたのですから、藪を掻き分けて登城です。それにしても、何故あんなに真新しい城跡案内板が設置されていたのか、今もって不可解です(苦笑)。
03登城口へ向かう

登城口
藪を掻き分けて山のすぐ下まで辿り着くと、古びた説明板が立っていました。
05登城口と説明板

出曲輪
山の中へ入っていくと、右上に出曲輪のような地形がありました。切岸の上は、削平されていたので、明らかに曲輪の一つに違いありません。
出丸跡

土塁1
さらに山頂目指して登って行くと、右手(南側)に土塁が確認されます。
土塁

土塁2
右手(南側)の土塁は、山頂近くまで延びていますが、一部に埋まっている石が確認されます。
土塁2

断崖絶壁
土塁の向こう側を覗くと山崩れによるものでしょうか、断崖絶壁どころか、内側へ食い込んでいますw(*゚o゚*)w
IMG_9889

石積?
さらに登って行くと、明らかに石積みと思われるような形跡が現れます。
石積み

石積み虎口
石積みは2m×3mほどの平坦地を取囲んでいます。虎口かとも思いましたが、その向こうは絶壁なので、ここから入城は考えられないような気もしますが・・・。
IMG_9884

本丸跡
山頂部の本丸跡は、細長い曲輪で、あまり広いとはいえません。また、周囲に土塁のようなものも見当たりません。
本丸

御神木
本丸跡には御神木と思われる巨大な木が聳えています。
IMG_9883

愛宕神社
本丸跡の奥の方には愛宕神社の祠が鎮座しています。その奥に向かおうと思いましたが、あまりの藪で止めました。
愛宕神社

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