美濃 顔戸城(御嵩町)

顔戸城南東部の土塁と堀

応仁の乱の頃に西軍に属して活躍した斎藤妙椿の居城

所在地

岐阜県可児郡御嵩町顔戸字構
【アクセス】
国道21号の「顔戸交差点」を北に入り、正面約50mほど進むと説明板があり、その背後が城跡である。駐車場所はすぐ傍の家の方にことわって道端に置かせてもらった。

形状

平城

現状・遺構等

【現状】 雑木林、畑地、民家
【遺構等】 曲輪、土塁、石積み?、堀、土橋、説明碑

満足度

★★☆☆☆

訪城日

2011/09/25

歴史等

顔戸城(ごうどじょう)の築城年代は定かではないが、応仁年間(1467~69)頃に斎藤妙椿によって築かれたと云われる。
妙椿は、もとは八百津(加茂郡)の浄土宗善恵寺で僧侶としての修行をしていたが、長禄4年(1460)守護代を努めていた兄利永が世を去ったため還俗し、兄の子利藤の後見人となった。
応仁の乱(1467~77)では西軍に属して、上洛している土岐氏に代わり、東軍に属した富島氏・長江氏や近江より来援に来た京極氏の軍勢と戦い、応仁2年(1468)10月迄にこれを駆逐し美濃国内を平定した。
妙椿は、ここ顔戸の地に東・北・西の三方に戦いに備えるための豪壮な空堀と土塁を設け、南は可児川の自然の流れを防御施設に利用した「顔戸城」を築城し、東美濃の守りの拠点とした。
城の規模は東西およそ150m、南北およそ167mの規模を有し、空堀と高く盛られた土塁に囲まれた内側に館を構えた平坦面があり、豪壮な中世平城の姿を今に伝える。
『「現地説明碑」、「ウィキペディア」参照』

現況・登城記・感想等

顔戸城(ごうどじょう)は、可児川の北、比高7~8mほどの河岸段丘上に位置し、東西150m、南北167mの規模を有する。方形を基本とするが東南部がえぐれた5角形の城郭である。
城内は、民家や畑、また薮になっており、その周囲には東南~東~北~西にかけて、かなりの規模の土塁と堀を巡らしている。
土塁と堀は、ほぼ完存しているが、大部分は竹藪や雑木林となりかなり荒れている。その中で、東南側の城址説明碑のある背後の辺りは整備されて見やすい状態で、幅7~8m、深さ3~4mほどの堀と土塁を目にすることができる。
また、北側の堀には土橋も確認できる。
(2011/09/25登城して)

ギャラリー

顔戸城縄張図(現地説明碑より)
東西150m、南北167mの規模を有する。方形を基本とするが東南部がえぐれた5角形の城郭である。
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土塁と説明碑
国道21号の「顔戸交差点」を北に入り、正面約50mほど進むと説明板があり、その背後に土塁が見えてくる。
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南東部の土塁と堀
TOP写真と同じ場所を土塁の外側から撮った写真である。城を取り囲む土塁と堀は大部分が竹林や雑木林となり荒れているが、説明碑の建つ背後周辺(東南部)だけは整備されて見やすい状態になっている。土塁の高さは外側から約2m、上部幅約3m、堀は幅7~8m、深さ3~4mほどでしょうか。
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北東角部の堀
城跡の東側の宅地の外側を廻ってくると、城の北東部へ出る。この辺りは、雑木林と竹藪になっているだけでなく季節柄か雑草もすごくて見辛いが、堀や土塁がかなりの規模を有しているのはよく分かる。ただ、説明碑の縄張図によると、この角部内側は櫓跡となっていたが、よく分からなかった。
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北側の堀
北側は堀の外側の土塁は、道を造成した時にでも崩したようだ。
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北側の土橋
城の北側には幅約1mほどの土橋も残っている。
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土橋から堀を
土橋を渡り城内へと進む。両側の堀は、完存ではっきり確認はできるが、全くの未整備状態でやぶ蚊がすごい。この城は侵入者をやぶ蚊が撃退する?
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虎口
土橋を渡り虎口へ・・・。両側の土塁の高さは3mほどでしょうか。
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虎口の石積み?
虎口の片側の土塁には石積みの痕跡のようなのがあったが、果たして・・・?
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城内は強烈な薮
虎口抜け城内へ入ると、そこは強烈な藪 w(*゚o゚*)w。 勿論、やぶ蚊の大群による攻撃で、敢え無く退散(;>_<;)
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もう一つの土橋?と虎口?の土塁
土橋のところから西へ進むと、また土塁と虎口が見えて来た。こちらの土橋は車が通れるほどの幅があり、明らかに後世に造られたものだろう。虎口の土塁下に「私有地に付き、無断立ち入り禁止」といった看板が掲げられていた。不法侵入に問われるのもいやなので、そこから城内を見て、これまた即退散(/。ヽ)。城内は、数軒の宅地が建ち、畑地になっていた。

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北西角部の堀と乾櫓跡?
説明碑の縄張図によると、北東角には乾櫓跡があるはずだが、何しろこの強烈な竹藪・・・。堀が深そうなのは分かるが、その奥の土塁は全く見えない(/。ヽ)。勿論、堀の中へ降りていく勇気など、さらさら持ち合わせていない(苦笑)。
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南西角の土塁と曲輪を見上げる
この辺りの土塁は一段と高く、4m近くあるのではと思われる。写真目の前の土塁の奥上に、さらに土塁が見え、ここから比高約7~8m、堀底からだと10m近くあるのではと思われる。
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