唯一残る小城陣屋の遺構の「石橋」
佐賀鍋島藩初代(2代)勝茂の庶長子・元茂を祖とする小城鍋島藩の陣屋
読み方
おぎじんや
別名
桜岡陣屋、桜岡城、小城藩邸
所在地
佐賀県小城市小城町桜岡
陣屋跡は、小城高校、公民館などの敷地となっている。小城高校の南にある小城公園の南東をはじめ、幾つかの無料駐車場有り。
小城高校:小城市小城町176、電話0952-73-2295
形状
陣屋
現状・遺構等
【現状】 小城高校、小城公民館
【遺構等】 水堀跡、石橋、石碑、説明板
満足度
★☆☆☆☆
訪城日
2012/11/12
歴史等
慶長19年(1614)、佐賀藩2代(初代)藩主鍋島勝茂の庶長子・元茂が祖父である藩祖直茂の隠居料の小城・佐嘉・伊万里郡内の一部で7万3千石を分知されて立藩したのが、小城藩の始まりである。
元茂は佐賀城西ノ丸を居所としていたが、領内の娑婆岡に邸宅を構えた。更に2代直能が隠居所として屋敷を造り、桜岡と地名を改めた。そして、3代元武が正式居住所として陣屋を構えた。
この後、小城藩主鍋島氏が11代に渡ってこの地を領し、11代直虎の時に明治維新を迎えた。
尚、小城藩鍋島氏は宗家の家臣扱いされていたが、幕府からは大名扱いされ、参勤交代・公役などは他の大名並みに命ぜられた。
『「藩と城下町の事典(東東京堂出版刊)」、「現地説明板」より』
現況・登城記・感想等
小城高校や小城公民館一帯が小城陣屋跡で、公民館の南東に「旧小城藩邸」の案内板と、その隣に長さ2m弱の小さな石橋がある。これが小城陣屋唯一の遺構だが、その石橋が架かる小川が流れ着く池も堀跡でしょう。
尚、小城鍋島家の庭園も綺麗に整備され残っている。
(2012/11/12訪れて)
ギャラリー
石碑
小城高校体育館の南側に「元小城藩邸跡」の碑が立っている。写真背後に見える小城高校の体育館から公民館一帯に陣屋建物があったようです。
ところで、石碑の後ろの不揃いな石が積まれた石塁は、往時のものなのでしょうか? もし、そうでなければ、もう少し綺麗な石塁を築けばいいのにと思うのは私だけでしょうか?
堀跡
TOP写真の石橋の下を流れる小川が流れ着くこの池は往時の堀の跡でしょう。
庭園
小城鍋島家の庭園も綺麗に整備され残っている。初代小城藩主・鍋島元茂が当時、鯖岡と呼ばれた小丘に桜を植え、茶屋を設けたのが始まりとされている。明暦2年(1656)、二代藩主・直能がこの地を桜岡と改称。さらに多くの桜を植樹し、西南部には池水庭園を造園して、自楽園と名付けた。