ブルゴーニュ公爵宮殿(ディジョン)

ブルゴーニュ公爵宮殿を正面から

ディジョンがブルゴーニュ独立公国の首都であった頃の宮殿

フランス語名

Palais des Ducs et des Etats de Bourgogne

所在地

ブルゴーニュ地域圏コート=ドール県ディジョン郡
PLACE STE CHAPELLE 21000 DIJON FRANCE、TEL:0380745270

訪城日

2011/06/11

歴史等

ディジョンは、リヨンとマインツを結ぶ軍事道路沿いに、古代ローマ人が築いた要塞(Castrum Divionense)が始まりである。
2世紀には市街地が既に繁栄していたが、3世紀の民族移動時代には、蛮族の侵入を受けた。
聖ベニーニュがこの地にキリスト教を伝え、殉教した。5世紀には司教座が置かれ、聖ベニーニュを埋葬した修道院が崇敬を受けた。
メロヴィング朝時代(481~751年)には、Divio と呼ばれ、「堅固な城壁のあるカストゥルム(Castrum)」として歴史に登場している。
1031年、ブルゴーニュ公ロベール1世が公国の首都をディジョンとした。
1137年、大火によって街が破壊されると、歴代の公爵によって、以前よりも大規模な城壁を造って再建された。この城壁は18世紀まで、旧市街を守っていた。
12~13世紀にかけて、サント・シャペル(Sainte Chapelle)、サンテスプリ病院、ノートルダム教会などが建築された。
1363~1477年のヴァロワ家4代のブルゴーニュ公の時代が経済的に豊かで、芸術・科学も盛んな最も繁栄した時代で、公国は、現在のオランダにまで領域が及んでいた。1432年、フィリップ善良公(在位:1419 - 67年)は、金羊毛騎士団を創設し、騎士道文化が最盛期を迎え、オテル・デュカル(公爵宮殿)を再建した。
シャルル突進公(在位:1467- 77年)が、フランス王ルイ11世(在位:1461- 83年)との争いに敗れると、ブルゴーニュ公国はフランス王領に併合され、ルイ11世の宮殿がディジョンに建てられた。また、ブルゴーニュ議会が、ボーヌからディジョンへ移されたことから、貴族らがこぞって邸宅を建てた。
16世紀の宗教改革に対する対抗改革の後には、新たな教会、礼拝堂、修道院が建てられた。
18世紀は、ディジョン繁栄の新時代で、1731年には司教座が置かれ、街は発展し続けた。
普仏戦争中の1870年10月30日、プロイセン軍がディジョンを占領した。
普仏戦争で自国の防衛設備がいかに旧態依然としたものか思い知らされたフランス政府は、ドイツ国境に近いディジョンの防衛設備を見直し、増強した。市内の各所に小要塞、兵舎、武器庫が造営された。ルイ11世の建てた宮殿は、この時の都市改造によって破壊された。
1940~1945年には、ナチス・ドイツに占領されたが、フランス・イギリス・アメリカの合同軍によって解放された。
ブルゴーニュ公爵宮殿は、1365年完成のルネサンス様式の宮殿で、ルイ14世時代、宮廷の主席建築家ジュール・アルドゥアン・マンサールによってゴシック様式を基礎に再建され、1680年完成した。現在は、左がディジョン市庁舎、右がディジョン美術館になっており、中央のフィリップ善良公の塔は、1450~60年に建てられたものである。
『ウィキペディア他より』

現況・登城記・感想等

ディジョンは、ブルゴーニュ地域圏の首府、コート・ドール県の県都で、人口約15万人。かつてはブルゴーニュ公国の首都であった。
往時は、大規模な城壁で防御されていたとのことだが、今では、城壁は全く残っていないようだ。
しかし、現在、市庁舎として利用されているブルゴーニュ公爵宮殿は、なかなか立派なもので、僅か人口15万人の市庁舎にこれだけの建物は必要ないのではと余計なことを考えてしまう(苦笑)。
市庁舎の裏には、僅かながらローマ時代の遺跡が残り、現在も発掘調査中なのか塀で囲まれていた。
(2011/06/12訪れて)

訪城日

2011/06/12

ギャラリー

ディジョン駅
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ディジョン駅構内
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ギョーム門
ディジョン駅から北東方面へ真っ直ぐへ歩いて来ると、10分ほどでダシル広場に到着する。そこにはディジョンの凱旋門「ギョーム門」が建っている。パリの凱旋門から比べるとかなり小ぶりだ。
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旧市街地へ
ギョーム門をくぐりリベルテ通り(RUE DE LA LIBERTE)を東へ旧市街地へ入る。通りの両側にはカラフルな大きな旗が掲げてあり、風でたなびく姿が美しい。ディジョンは、13~14世紀にかけてブルゴーニュ公国の首都として栄えていたが、そのブルゴーニュ諸侯の旗を飾っているらしい。ここに限らず、ヨーロッパの町は、普段でも国旗が飾られているのをよく見掛ける。国歌斉唱や国旗掲揚でもめたりしている日本とはかなり違うようだが、どうでしょうか??
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木組みの古い建物が並ぶ旧市街の街並み
リベルテ通りを進むと木組みの建物が見えてくる。さらに写真右側の路地を進むとブルゴーニュ公宮殿前のリベラシオン広場へ出る。
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リベラシオン広場(Pl de la Liberation)
ブルゴーニュ宮殿前には、半円形のリベラシオン広場があり、その周囲を建物が囲んでいる。
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ブルゴーニュ公爵宮殿(Palais des Ducs et des Etats de Bourgogne)
現在は、左がディジョン市庁舎、右がディジョン美術館になっており、中央のフィリップ善良公の塔は、1450~60年に建てられたものだそうだ。
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フィリップ善良公の塔正面
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ディジョン美術館
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ディジョン美術館入口
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ローマ時代の遺跡
宮殿の裏側に廻ると、僅かながらローマ時代の遺跡が残っている。
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ノートルダム教会
宮殿の北側に13世紀後半に建てられたゴシック様式のノートルダム教会が建っている。
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ノートルダム教会ファサードのガーゴイル
ノートルダム教会の一番の見どころの特徴的なファサードです。上を見上げると様々なガーゴイルが横一列に三層で並んでいます。
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