卵城(ナポリ)

長い埠頭の先端の小島に築かれた要塞「卵城」

シチリアと南イタリアを征服したノルマン王がサンタルチア港から突出した小島に築いた城塞

正式名

カステル・デローヴォ(Castel dell'Ovo)

所在地

Via Eldorado, 3, 80132 Napoli, Italy
カンパニア州ナポリ県ナポリ

歴史等

476年の西ローマ帝国滅亡後、ナポリは東ゴート族やビザンツ(東ローマ)帝国に支配されたが、661年にはナポリ公を戴く独立国「ナポリ公国」となった。
11世紀半ば、ノルマン人が南イタリアに到来し、イスラム教徒が支配するシチリア島を征服してシチリア王国を建国したが、ノルマン人の支配は南イタリアにも拡大され、1139年にはナポリ公国もノルマン人の手に落ちた。
そして、ノルマン王ルッジェローニ2世は、古代にはメガリスと呼ばれた島で、紀元前1世紀のローマの軍人ルクッルスの別荘の廃墟であり5世紀には修道士が住みついていたという場所に卵城(正式名カステル・デローヴォ、Castel dell'Ovo)を築いた。
城を築くにあたって、基礎の中に卵を埋め込み、「卵が割れるとき、城はおろか、ナポリにまで危機が迫るだろう」と呪文をかけことが城の名前(通称)の由来と云われる。
13世紀末にアンジュー家が統治する「ナポリ王国」時代となると、税を納めるための倉庫に使われた。
『ナポリと南イタリアを歩く・小森谷賢二・慶子著(新潮社刊)他参照』

現況・登城記・感想等

卵城は、サンタルチア港の小島に突出して築かれた城で、その姿は如何にも武骨で、まさに「要塞」というに相応しい。
ナポリは治安が悪いということで、我々のツアー(ほとんどのツアーがそのようです)は、ナポリでのフリータイムがなく入城できず、バスの窓やポジリポの丘からの光景しか見ることができませんでした(;>_<;)。
卵城などがあるサンタルチア地区は比較的安全だそうです。是非、いつか登城したいものです。
(2016/05/21、05/22)

ギャラリー

【車窓から卵城を】
(遠くに卵城、その背後にヴェスピオ火山)
サンタルチアの海岸沿いの道路をナポリ港へ向かって進むと、バスの窓から卵城が見えて来ました。その背後にはヴェスピオ火山が見えます。卵城などがあるサンタルチア地区は治安の悪いナポリの中では比較的安全とのこと。ジョギングをする多くの人々を見掛けました。

01卵城

(卵城が近づいて来ます)
卵城は、サンタルチア港の小島に突出して築かれていますが、その武骨な姿は、まさに「要塞」というに相応しい姿です。
02卵城

(卵城北西~北面)
03卵城

05卵城

(卵城北東~東面)
06卵城

【ポジリポの丘からナポリ市街と卵城、ヴェスピオ火山を】 ~画面をクリックにて拡大~
ポジリポの丘から眺める光景は、旅行社によると「ナポリの街並みを一望できる絶景スポット」となっていました。
しかしながら、天気はいいのですが、まだ朝9時過ぎで朝靄なのか霞がかかっていて景色はイマイチでした。というか、ベスピオ火山や卵城は勿論、ナポリ市街などが見えるものの、元々、絶景というほどのものか疑問です。やはり、ナポリは海から港方面を眺めるに限るようです。
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